CRETの研究発表論文 Dissertation

CRETから、最新の教育・テストに関する研究発表論文をお届けします。

日本教育工学会第26回全国大会 発表報告
~機械学習を利用した短答式記述答案の自動識別~

 2010年9月18日~20日に金城学院大学にて開催された日本教育工学会26回全国大会でポスターセッションにて発表しました。

 国際的な学力調査の結果を踏まえて「言語力」育成が叫ばれている今日、記述式試験の重要度が高まると予想しますが、記述式の採点には手間がかかります。また、デジタル環境の普及によって、コンピュータを用いた試験でも記述式問題を容易に出題できるようになっています。Webやブログのように、解答内容がデジタル化されていれば、これらをコンピュータで分析することが可能です。大量の答案を効率的に採点し、採点にかかる手間を減らすためには記述式解答に対してコンピュータを利用した自動採点・採点支援を行うことが有用であると考えます。

 本研究では機械学習という手法を利用して短答式記述問題解答の得点予測を行いました。採点済み答案の一部を単語に分解し、単語の出現パターンと得点との関係をコンピュータに学習させ、残りの答案にこの学習内容を適用してコンピュータの予測得点を出力します。予測得点と人手による採点結果とを比較することでこの方法の精度を検証しました。
 当日の発表では、全体的な精度は実用には遠く及ばないものの、一部の答案については複数回予測の多数決で予測精度が向上できたこと、採点基準を考慮した工夫によって精度向上の余地があることを報告しました。また、従来はこのような処理の各工程(単語の切り出し・機械学習・グラフ表示等)はそれぞれ専用のプログラムを必要としましたが、本研究ではR言語の拡張機能を使用し、全ての処理をR言語上で行ったことも紹介しました。
 会場や時間の制約等で議論できた人数は限られましたが、私が考慮していなかった箇所の指摘を受けるなど、今後の研究に役立つ発表となりました。今後もCRETではこのような各種学会における情報収集・研究交流に勤め、また、自らの研究成果をこれらの学会、研究会等で対外的に発信していきたいと思います。

中島功滋(2010). 機械学習を利用した短答式記述答案の自動識別
日本教育工学会第26回全国大会講演論文集2010, 639-640
pdf 論文PDF(250KB)

 

(CRET協力研究員 中島 功滋)

その他研究員 -Other Researcher-

研究発表論文

2019-07-19

教育テスト研究センター年報 第4号 2019年7月

相川 充

赤堀 侃司

加藤 由樹

加藤 尚吾

竹内 俊彦

稲垣(藤井) 勉

澤海 崇文

北澤 武

若山 昇

宇宿 公紀

安西 弥生

外山 美樹

小林 輝美

湯 立

長峯 聖人

三和 秀平

酒井 智弘

肖 雨知

海沼 亮

能渡 真澄

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CRETの研究領域

テストの評価や解析についての研究を行う。海外の教育テスト研究機関との協同研究や交換プログラムなども実施。







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コミュニケーション能力、チームワーク能力、ソーシャルスキルなどを測定するテスト方法の研究開発を行う。

相川 充

-Atsushi Aikawa-
筑波大学 人間系
博士(心理学)

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コンピューターベースのテストの基盤研究や、メディアと認知に関わる基礎研究、およびそれらの知見を活かした応用研究および実践研究を行う。

赤堀 侃司

-Kanji Akahori-
東京工業大学 名誉教授

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