CRETの研究発表論文 Dissertation

CRETから、最新の教育・テストに関する研究発表論文をお届けします。

言語処理学会第17回年次大会 発表報告
~短答式記述答案の採点支援ツールの開発と評価~

 2011年3月8日~10日に豊橋技術科学大学で開催された言語処理学会第17回年次大会のポスターセッションで発表しました。

 短答記述式の解答形式は学校現場の試験では広く用いられていますが、選択式解答と比較すると、採点に多くの人的・時間的コストを必要とします。これに加えて、大規模テストの記述式解答採点では複数採点者間で採点結果の不一致が生じることが問題となります。採点結果の不一致を少なくし、大量の答案を効率的に採点するためには記述式解答に対してコンピュータを利用した自動採点・採点支援を行うことが有用であると考えます。

 本研究では記述答案のテキストデータに対して、採点支援に有用と思われる処理を簡単な操作で実行するツールを開発し、各機能の紹介と、機能の一つ(BLEUを利用した正答例との照合)について模擬試験データへの適用例の報告を行いました。ツールの開発にはオープンソースのR言語を用いました。Rは主要なOS(Windows, MacOSX, Linux等)で実行できるので移植性の高いツールを開発できます。また、GUIのツールキットや様々な分析手法がRの追加パッケージとして頒布されており、これらを利用することで開発の省力化を図ることができました。

 自然言語処理の研究分野では珍しいデータ(記述答案データ)だったためか、当日は多くの方々が聞きに来てくださいました。Rはこの分野では必ずしも一般的なものではないらしく、Rをご存じない方にはRやその機能について紹介しました。また、データの解析手法等に対して自然言語処理の専門家の方々から多くの有益なコメントをいただき、今後の研究に役立つ発表となりました。

 現在のツールの完成度はまだまだ低いもので、ツールが使いやすいかどうかや採点に本当に役に立つかどうか等の検証は今後の課題となっています。ツールの使いやすさの評価実験や、様々な記述解答データにツールを適用することで、これらの検証を進め、新しい結果が得られましたら学会・研究会等で報告したいと思います。

中島 功滋(2011) 短答式記述答案の採点支援ツールの開発と評価
言語処理学会 第17回年次大会発表論文集(2011年3月) p.611-614

 

pdf 論文PDF(832KB)

(CRET協力研究員 中島 功滋)

その他研究員 -Other Researcher-

研究発表論文

2019-07-19

教育テスト研究センター年報 第4号 2019年7月

相川 充

赤堀 侃司

加藤 由樹

加藤 尚吾

竹内 俊彦

稲垣(藤井) 勉

澤海 崇文

北澤 武

若山 昇

宇宿 公紀

安西 弥生

外山 美樹

小林 輝美

湯 立

長峯 聖人

三和 秀平

酒井 智弘

肖 雨知

海沼 亮

能渡 真澄

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CRETの研究領域

テストの評価や解析についての研究を行う。海外の教育テスト研究機関との協同研究や交換プログラムなども実施。







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コミュニケーション能力、チームワーク能力、ソーシャルスキルなどを測定するテスト方法の研究開発を行う。

相川 充

-Atsushi Aikawa-
筑波大学 人間系
博士(心理学)

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コンピューターベースのテストの基盤研究や、メディアと認知に関わる基礎研究、およびそれらの知見を活かした応用研究および実践研究を行う。

赤堀 侃司

-Kanji Akahori-
東京工業大学 名誉教授

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