CRETの研究発表論文 Dissertation

CRETから、最新の教育・テストに関する研究発表論文をお届けします。

日本社会心理学会第51回大会 発表報告
~「個人のチームワーク能力測定尺度」の開発と妥当性の検討~

今年最後の夏の暑さを感じさせる9月17日~18日、広島大学にて開催された日本社会心理学会第51回大会に参加し、口頭発表を行いました。

 発表内容は大学生を対象とした個人レベルのチームワーク能力を測定する尺度の開発と妥当性に関する検討です。これまで、チーム全体としてのチームワーク能力を測定する尺度の開発は行われてきましたが、個人レベルのチームワーク能力を測定する尺度はなかったことをアピールしました。

 具体的には、先行研究を参考にして、個人のチームワーク能力を構成する要因として、コミュニケーション能力、チームオリエンテーション、バックアップ行動、モニタリング調整、リーダーシップ能力の5つの要因を想定しました。その上で、それぞれの尺度で項目を収集し、α係数や構造方程式モデリングを用いて尺度の妥当性について検討を行いました。
 その結果、内容的側面からの証拠、構造的側面からの証拠、一般化可能性の側面からの証拠という3側面からの妥当性が確認されました。このことから、本研究で作成した尺度の妥当性を保証する結果が得られたと考えられます。また、男女間における測定の等価性も確認されました。これらの結果は、尺度の有用性を高めるものと思われます。

 質疑応答の時間では、上記の男女間の等価性に関するもの、実用対象と尺度の有用性、反応バイアスなどに関する意見が出されました。尺度の有用性については、その一例としてチーム編成時やチームワーク能力の獲得を目指した介入場面において有益な情報を提供することができると答えました。また、反応バイアスについては、現在、検討中であるCGを用いた個人のチームワーク能力の測定に関する研究とともに進めていくことで明らかにしていくことができると答えました。 発表は口頭発表形式であり、パワーポイントを利用して発表を行いました。発表には20名程度の方が聴きに来てくださり、質疑の時間にはフロアの方に発表に関する質問をしていただくこともできました。初めての学会発表ではありましたが、何とか無事に発表を行うことができて安心しました。

(CRET協力研究員 髙本 真寛)




その他研究員 -Other Researcher-

研究発表論文

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CRETの研究領域

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