CRETの研究発表論文 Dissertation

CRETから、最新の教育・テストに関する研究発表論文をお届けします。

教育システム情報学会(JSiSE)2015年度第5回研究会(スキル学習とその支援技術/一般)発表報告
「個別学習におけるタブレット端末の動画と一斉学習における動画の解説による比較分析」

 2016年1月30日に、関西大学で開催された教育システム情報学会研究会に参加し、「個別学習におけるタブレット端末の動画と一斉学習における動画の解説による比較分析~肝臓のつくりとはたらきの動画視聴における実践~」について口頭発表を行いました。
 
 本研究の背景としましては、タブレット端末の導入に関して文部科学省(2015)は、平成26年3月1日と比較して平成27年3月1日は「2倍以上に増加」していると報告しています。学びのイノベーション事業実証研究報告書(2014)では、小中学校のICT活用の授業場面として、一斉学習、個別学習、協働学習を挙げています。例えば、同じ動画を視聴する際において、タブレット端末かスクリーンに投影された動画を視聴するのか選択する機会があります。そこで、個別学習によるタブレット端末による活用と一斉学習におけるスクリーンの活用に着目しました。個別学習におけるタブレット端末と一斉学習におけるスクリーンの活用について比較について議論することで、タブレット端末とスクリーンのメリットとデメリットを検証することが期待できます。
 
 本研究では、大学生60名を対象に、タブレット端末で動画を視聴する群とスクリーンに投影された動画を視聴する群に分け、実験を行いました。個別学習を想定しタブレット端末を用いて動画を視聴させる場合と一斉学習を想定しプロジェクタからスクリーンに投影された動画を視聴させる実験を行いました。 タブレット端末の動画とスクリーンに投影された動画を視聴させた場合とを比較し、質問紙による調査を行ったところ、動画視聴後はどちらの機材を用いた場合も男女ともに興味・理解力が有意に高くなりましたが、群においては興味・理解力に有意な差はみられなかった。しかし、自由記述による回答から、興味・集中力・理解力において、個別学習と一斉学習では異なる要因で意識が変容していることが分かりました。従って、使用する活動場面にあわせて、タブレット端末を用いるのかスクリーンを用いるのかを検討する必要があります。
 
 今後の課題として、自由記述のキーワードの定量的な分析、SPSSを用いた分析、異なる単元での授業実践、高校生を対象とした授業実践が挙げられます。
  本研究会では多くの先生方からご指導とご助言をいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。


 

(CRET連携研究員 宇宿 公紀)


宇宿 公紀 -Kiminori Usuki-

CRET連携研究員、東京都立八潮高等学校

趣味:カメの飼育、映画鑑賞

研究テーマ:学習に関係ないことでスマートフォンを使用しながら、学習を行うこと

研究発表論文

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CRETの研究領域

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