CRETの学会レポート Colomn

CRETから、最新の教育・テストに関する学会レポートをお届けします。

AERA2009参加レポート

 

  2009年4月13日~17日の5日間、アメリカ カリフォルニア州サンディエゴ市で開催された、AERA(American Educational Research Assosiation:http://www.aera.net/ アメリカ教育学会)の年次大会に参加しました。

 AERAはアメリカや他の国のさまざまな立場の教育関係者が参加している規模の大きな学会(会員数25,000人以上)です。年次大会の規模も大きく、4施設(大小の発表会場総数約150)を使用して、一般発表セッション・大学院生向けセミナー・招待講演等に加えて、150以上の分科会(SIG:Special Interest Group Session)主催のセッションが開かれていました。アメリカ(や他の国)の教育に関する最先端の研究がすべて集まっていると言っても言いすぎでない大会ですが、規模が大きいため一人ですべてを見ることは不可能です。今回はWeb2.0テクノロジーが教育にどのように使われているかをいくつか紹介します。

 いくつかのセッションで、WikiやblogやSNS等のテクノロジーを講義に導入した実践研究が報告され、また、これらのテクノロジーを利用して21世紀に必要なデジタルスキルを子供たちに学ばせる環境を構築したプロジェクト(Globaloria: http://www.globaloria.org/)が紹介されていました。他には、MUVE(Multi User Virtual Environment:複数ユーザーで構成される仮想空間、SecondLifeが有名)を学習環境として利用した研究プロジェクト(Quest Atlantis :http://atlantis.crlt.indiana.edu/)が報告されていました。子どもたちはオンラインゲームで遊んでいるだけに見えるのですが、周到に用意されたゲームシナリオを進めていく中で、環境問題や統計スキル等の知識やスキルを学んでいきます。日本ではゲームと学習を対立的にとらえる考えがまだ根強いですが、このプロジェクトのゲームと学習を積極的に融合しようという試みに感心すると共に、動機付けへの影響・学習効果・コスト等の検証は忘れてはならないと思いました。

 来年の大会は2010年4月30日~5月4日にコロラド州デンバーで開催予定です。例年は日本からの参加が難しい事情(開催が新学期と重なる)がありましたが、来年はゴールデンウィーク中の開催です。興味のある方は参加されてはいかがでしょうか。大きな学会ですので参加される方は事前にオンラインプログラムでセッションを厳選されることをお勧めします。

(CRET研究員 中島 功滋)

その他研究員 -Other Researcher-

学会レポート

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CRETの研究領域

テストの評価や解析についての研究を行う。海外の教育テスト研究機関との協同研究や交換プログラムなども実施。







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コミュニケーション能力、チームワーク能力、ソーシャルスキルなどを測定するテスト方法の研究開発を行う。

相川 充

-Atsushi Aikawa-
筑波大学 人間系
博士(心理学)

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コンピューターベースのテストの基盤研究や、メディアと認知に関わる基礎研究、およびそれらの知見を活かした応用研究および実践研究を行う。

赤堀 侃司

-Kanji Akahori-
東京工業大学 名誉教授

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